Book Review 2020.Dec.22

自主隔離生活も一週間経過しました。

陽性者と濃厚接触が確認できたわけでもなく飛行機のってきたというだけで二週間の隔離がいるのか?というのはにわかに疑問ですがとりあえずおとなしく家におります。

 

で、今回の感想文はFACTFULNESSです。

 

冒頭のクイズ、著者の意図通りというか、見事に間違いだらけになってしまうところから内容に引き込まれる結果となりました。

 

事実に忠実に物事を見るというのは自分の中で心掛けてはいるところなのですが、それでもやはり先入観というか本書でいうところの本能の部分を除外してフラットな目でファクトだけを見つめるという難しさを実感させられる一冊でした。

 

ただ同時にいままで何となく感じていた違和感の正体にも気づけました。
前回居たフィリピンもそうですが、生活水準や給与レベルが日本よりも低いと言われる国へ行った際にも、昔社会科の教科書やチャリティ番組等でフォーカスされるような生活をしている人をあまり見ることがない点です。

 

確かに日本よりは街の景観や人々の服装などでチープ感はあります。
しかし、そんな中でも休日にはショッピングモールへ行って、スターバックスでコーヒー飲んだり、マクドナルドでハンバーガー食べたりする人が多数いるわけです。
途上国(本書ではこの呼び名はふさわしくないと述べられていますが)と呼ばれる国々の水準はすごい勢いで上昇してるわけです。

一部の人のモラルの低い行動をみてその国の人全体を馬鹿にするような態度はいけないなと改めて考えさせられました。
きっと次の10年ではまた違う国のようになっているのかもしれません。

 

また、単純化本能による偏った見方をしてしまうというのは会社とかの小さい組織とかにも言えるのかなと思いました。
何か問題があったときにその責任者の能力のみを批判するというのは間違っているのかもしれません。
もちろん原因の一端の可能性が高いとは思いますが、物事はもっと複雑だともいえるかも?

いわゆる何かを批判するときこそよく内容を吟味していなくてはいけないのかなと。

 

Twitterとかで(特に政治的な内容に関してだと)、この人が言ってるからおかしい!みたいな意見を述べる人が多いのも、単純化する本能の影響があるのかも。

普段結構いいこと言ってる人もそういう傾向が見えたりすることがあります。

 

確かにすべてを複雑に考えるとすごくしんどいです。
でも批判という行為をするのであれば、その上でするべきなのかなと。
私自身はそうありたいと、そうあれるように常に思考のアンテナを広げていたいと思います。

 

前途は多難かもですが。